姉から頼まれてフォトブースなるものを作った。
フォトブースとは、記者会見でおなじみのロゴや会社めいタイル状にならんだ撮影背景である。バックパネルと呼んだりもする。
姉は姪っ子の通う学校のPTA役員をやっている。
なんでもコロナの影響で今年の卒業式は参加できる人間が大きく制限され、式の後に生徒が自由に校内を回って撮影することもできないらしい。
そんな卒業式に少しでも花を添えようとPTAでフォトブースの制作を思いたったとのこと。
ちなみにイマドキの学校では備品としてフォトブースがあることは珍しくないらしい。
私の役目は渡されたラフから業者に依頼するIllustratorデータを作ることだ。
デザインは全部で5種類。ひとつは学校の名前と校章の入った格子柄。ほかの4つは学校を象徴するイラストだ。
データ作りは業者のテンプレがあり、基本的にはポスターやチラシと大きく変わる事は無い。
ただ、いかんせんサイズが3メートル× 3メートルと大きいのでその辺を考慮して制作する必要がある。
とりあえずサイズ感を掴むために、近所の梱包資材屋で板段ボールの1番大きいやつを何枚か買ってきて3メートル× 3メートルのパネルを作ってみた。
ボードだけを見るととても大きいのだが実際に自分が前に立ってセルフタイマーで写真を撮ってみると背景としては意外と大きくない。
両親と学生の3人が並んだら結構ギリギリである。
あと下半分は人物で隠れてしまうのであまり意味のある絵柄を描くことができない。
作っているとなるほど格子柄と言うのはよくできたデザインであることがわかる。
格子柄なら背の高い低いや、 撮影ポジションに関係なく破綻のない背景ができると言うわけだ。
データ製作では久しぶりにがっつりイラストレーターを使った。
今のバージョンはとても高機能になっていて昔ならとても手間がかかったような表現が簡単にできる。
最近はフリー素材がものすごく充実しているので、いちから描いたのは1点だけ。後はフリー素材をダウンロードしてアレンジするだけで済んでしまう。
買って間もないM1 MacBook Proは大変高速でメートル単位の大きなデータもストレスなく扱えた。
姉の方は企画や内容のチェック、学校側との折衝など大変だったようだが、私はむしろ未経験の大型サイン製作を楽しんだ。
卒業式の当日。現場からの写真が送られてきた。
印刷物を中心に色んな物を作ってきたが、自分の作ったものが実際に役に立っているところを見る機会は少ないので嬉しかった。
ちなみに一番人気はやはり格子柄だったそうな。まぁそうだよね。