白内障手術の日がやってきた。
予約時間の14時半に両国の眼科に行く。
3日前から感染症予防のためベガモックスという薬を毎日4回点眼してきた。
今日は集合時間の2時間ほど前から3回に分けてミドリンという瞳孔を開く薬を点眼している。
駅前のコーヒー屋で時間つぶしをしている時にも、すでに薬の効果で結構眩しくなっている。
クリニックに到着したら、簡単な検査を受けて奥の本当に小さなロッカールームに案内されて術着に着替えた。
まだ一般の診察は始まっていないので、比較的空いている。
先生に会って診察というか確認。
手術を受ける人用の待合室で待機。
他にも何人も手術を持つ人がいる。今日1日で何人の手術をするのだろう。
そこから結構待たされて、ようやく手術室に案内された。
手術室は意外と広かった。
さすがにちょっと緊張するが、担当するのがもう20年も診てもらっている馴染みの先生なのはありがたい。
手術台はベッドではなく、歯医者の椅子みたいなヤツだった。
リクライニングしたところで、片目だけ穴の開いた布を被せられた。
まぶたを固定されて、まばたきが出来なくなる。
眼には継続的に水がかけられているので、まばたきしなくても辛くはない。水のせいでぼんやりとしか見えない。
麻酔も施されたが,注射だったかどうかはよく覚えていない。
意外だったのは眼球は自分で動かすことができること。
途中、医師の指示に従って目の向きを変えたりする。
目を切っている最中に、うっかり目玉を動かしたらどうなるんだろうと心配になる
事前に「あなたは眼球が大きいから痛いかもしれない」と言われていたが、実際痛いと言う事はなかった。
瞳の上の方をカットして、そこから何か器具を入れて水晶体の中身を吸い出した。
たしか超音波で砕いて吸い出す仕組みだったと思う。医師の言葉によって水晶体の除去が行われていると言う事はわかるが、感覚としては全くわからなかった。
ずっと水の中から水面の上にある光をぼんやり眺めているような状況。緊張は続くがそんなに辛くはなかった。何しろ痛くなかったのはありがた。
肝心の眼内レンズが入った時も、ぬるっとレンズが入ってくるような感覚もなかった。もしかして今、レンズ入れてんのかなーくらいな感じ。
特に何か問題が起きることもなく、長いような短いような手術は終了。
眼帯をされて控え室に戻り、着替えて再度の診察待ち。
診察の時に眼帯を外すと一応室内が見えて、どうやら成功したんだなと当たり前のことを実感した。
最初は術後に家に帰るつもりだったのだが、
よく考えると片目で帰るのも大変なので
病院の近くのアパホテルを予約しておいた。
病院で左目にコンタクトレンズを入れてからホテルに向かった。
しかし、うっかり度の強いコンタクトレンズ入れてしまったので
近くが全く見えない。
ホテルまでの地図や予約確認に必要なスマホの画面が全く見えないのには困った。
このままでは不便すぎるので、何とか近所の百均にたどり着き、老眼鏡とルーペを手に入れた。店の中でも商品を探したり、確認するのにえらい苦労した。

すごい眼帯をしているので、片目で使いやすいルーペの方が老眼鏡よりも役に立った。
ルーペで見るスマホを頼りに両国のアパホテルタワーに到着。

江戸東京博物館が改装か何かで閉鎖中だからか、平日のアパホテルタワーは結構空いていた。
泊客のほとんどは外国人。スペイン語やフランス語が耳に入ってきた。
チェックインは自動チェックインで行ったが、私の痛々しい姿を見たスタッフが声をかけてくれて、何やら電波が出て健康に良いと言うベッドのある部屋に変えましょうかと言ってくれた。
しかし、面倒だったので「いや電波はいらないです」と言ってお断りした。

アパホテルの良いところは、ホテル内にコンビニがあることである。
部屋に行く前に、2階のコンビニに寄って夕飯を買った。
火傷をしても困るので、握り飯とお茶にした。

今日から1週間、洗顔と先発は禁止になる。首から下の入浴はオッケーだが怖いので今日はやめておいた。
さすがに疲れていたらしく、ベッドに横になったらそのまま寝てしまった。
一度目が覚めたが、もう一度寝て、そのまま朝になった。
やはりホテルを取って正解だった。
痛みなどはほとんどなかったが、手術をした眼球が腫れているような感覚が時々あった。
翌日は、朝一で診察。
手術をした人は、翌日、通常の受付のちょっと前の時間に診察してもらえる。
今日は弱めのコンタクトを左目に入れたので、ホテルのチェックアウトなど特に困ることなく、病院にも余裕でたどり着けた。
診察では特に問題なし。
眼帯を取ると右目はちゃんと見えた。
医師の判断でかなり近くにピントを合わせてあるので
視力的には超ド近眼がド近眼になった程度なのだが
右は白内障が結構進んでいたので、視界がクリアになったと言う実感がある。
そのまま電車で帰宅。
個人的には大手術をした後と言う気分なのだが、痛くも痒くもないのでどうにも実感が伴わない不思議な感覚である。
家に帰って慣れた部屋の中の風景やパソコンの画面を見ると、右目が大変によく見えることにびっくりした。
遠くが見えると言う意味ではなく、今までピントが合っていても、はっきり見えなかったものが、ピントが合えば、カリカリに細かいところまで見える。
なるほど、白内障の影響と言うものはこういうものかと思った。
この日から、左目にコンタクトを入れて、手術をした右目は裸眼と言う状態になった。
これが意外に快適で、遠くは左目で見て、近くは右目で見ると言う役割分担が自然とできる。
そのことを医師に話すと、「そうだね。片目だけにコンタクトを入れてもいいね」と、あっさり言われた。
個人的には大発見のつもりだったのだが、後で調べてみたら、こういう眼の使い方をする人は結構いるらしい。
何はともあれ、初めての白内障手術は無事に終了した。
来週は左目である。
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